共に生き、共に育ち合う
仏教精神(バラバラでいっしょ、差異を認め合う社会の創造)に基づき、他を受け入れ、共に生きていく中で、それぞれの子どもが周りのすべて環境のなかで生かされていることを知り、自分も相手の存在を深め、また豊かにしていくことができる社会となることを目指します。
自分らしく意欲的で、思いやりのある子ども
子どもの主体性を育む保育
主体的に活動する子とは、自ら課題を見つけ、自ら考え行動する子(やらされる、やってもらう活動から、自分でやる活動)のことです。保育園生活の色々な場面で自ら環境に働きかける—自ら考え、判断し、行動する—活動を通して“自立と自律”を育みます。
子どもの活動を保障する、即ち集中する経験を大切にするために、「遊」「食」「寝」それぞれ満足のいくまで見守ります。また、著しい成長発達段階にある乳幼児においては、一人ひとりの個性・特性が育まれてきます。この時期に、個々の個人差を認め、特性を受け入れることが大切だと考え、時間で区切ることをゆるやかにし、無理の無い生活の流れの中で保育を展開します。
乳幼児期においては、好奇心・探究心を育むことが最優先と考えています。
「見る」「さわる(育てる)」「試す」など、五感を使った活動を通して、子どもたちの好奇心・探究心を引き出していきます。子どもたちは遊びを通して、学びを得ていきます。五感を使って感じた事柄でこそ、自ら課題をみつけ意欲的に活動し、達成感を味わうことができます。保育園はそのような環境を用意し、子どもの力を引き出していきます。
乳幼児の社会的発達は、初めに親・保育者などの愛情豊かで思慮深い大人との関わりを通して発現します。十分に受容された経験が大人との信頼関係を築き、徐々に働きかける対象を広げ、他の子どもとの間でも相互の関わりを持ちます。その中で、自分の感情や意志を表現したり、相手の気持ちに気づいたり、共感したり、また我慢など感情をコントロールすることを学び、集団に適応できる力を育んでいきます。 保育園では、子ども同士が意図して関わりが持てるような環境や保育を計画し、「自律」の力を引き出します。また、地域の人々と触れ合い、様々な個性と関わることも保育園の目的のひとつと考えます。
食事は、基本的な習慣を身につけ必要な栄養やエネルギーを満たす養護としての役割にとどまりません。授乳、離乳食、昼食、間食、水分補給は、豊かな食文化や知恵の伝承でもあります。
また子どもクッキングなど「食をつくる活動」を通じて、社会事象への関心を広げるきっかけとしています。そのための環境として、できるだけ食材の産地を子どもたちに伝えるなど、子どもたちたちが必要な食文化の体験ができるようにします。
子どもにとっての食事は、心身の発育だけではなく、情緒面の発達にも影響を与えます。乳幼児期は、日々の活動も活発で、大人に比べて体の割には多くの栄養を必要とします。また最近は、一人で食べることを好む「孤食」や「個食」の傾向が強まっているといわれています。そのため、保育園では、「食」を保育の一環としてとらえ、栄養のバランスを図るだけではなく、将来にわたって豊かな食生活・食文化を作り出していけるような基礎を培えるような工夫をしています。
見守る保育
子どもは、環境(人的・空間的・物的)に自ら働きかけ、その環境との相互作用によって発達していきます。
家庭では体験できない人との関りの中で、それぞれの個性を見つめ、子どもたちが様々な他人との関りの中で「自立」と「自律」を育むことを保障していくことが保育であると捉えています。
「子どもの成長、発達、やりたいことに合わせた集団で活動すること」「それぞれの子どもの違いを認めること」「自分の考えをしっかり持ち、それを他人にきちんと伝えること」を通して“生きる力”を育みます。
保育所保育指針の内容を実現する保育を行います。その結果、当園は見守る保育(藤森平司氏提唱)を実践しています。